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2013年 11月 16日
40代のM子さん。「5月に風邪を引いてから、ずっと体調が悪いんです。週末になると、咽がイガイガして、悪寒がして、体のあちこちが痛くなって、だるくて寝てばかりいます。熱は出ないんで、風邪ではないと思うんですけど。」内科や耳鼻科で調べても、異常ないと言われ、あまり辛い時は、市販の鎮痛剤でしのいでいるという。「もう、私の体はどうなっているんでしょうか?」
患者さんで、熱がでなければ風邪でないと誤解している人がいるが、風邪は、“咽、鼻など上気道の炎症の総称”である。熱の有無は関係ない。普通、熱がでたり症状が強くても、数日で治るというのが風邪の一般的な経過だ。ところが、熱もでず、症状も強くないのに、寒気や何とも言えないけだるさが長く続く場合がある。これは、体が虚弱で、疲れきったような人の風邪に見られることが多い。言うなれば“風邪未満”であるが、これがまた、えも言われぬほどシンドイ。 M子さんは、明らかに週末になると風邪症状を起こしていた。よほど、疲弊しているに違いない。 実は、この“風邪未満”は私が日々最も恐れている症状だ。 開業して18年間、私は、自分の不調で休んだことはない。もともと熱を出すことが少ない体質でもある。そんな私が、7~8年前、人生最大の風邪を引いた。忘れもしない、それは、10月20日。なぜ、風邪を引いた日を覚えているかというと、その日、知人の結婚式があったからだ。帰宅した夜、妙に咽が痛いと思ったら、あれよあれよという間に咳が出始めた。熱はないし、家でも寝ていられないので、普通に仕事をしていた。家にいる分には、コンとも咳はでないのだが、クリニックではしゃべらなければ仕事にならない。しゃべるとそれが刺激になって咳が止まらなくなる。息苦しさも加わる。診察の合間に、こらえた咳が一気にでて、どれだけ吐いたかしれない。いわゆる咳喘息というヤツだ。後になって、私の祖母がひどい喘息もちだったということを聞いた。どうやら私は喘息体質だったのだ。しかもその症状は春まで続いて、このことはひどくトラウマになった。咳が出なくなった後も、いつも咽がヒリヒリ痛く、気を抜くと、すぐ寒気になり、体中がだるくてシンドクなるのだ。私にとって、何が一番怖いかというと、風邪を引くことである。ちょっとでも咽がイガイガすると、不安で不安で仕方がない。そのため、私は、漢方の風邪薬が手放せなくなった。もともと不調のデパートであるから、飲みたい薬はたくさんあるのだが、風邪の予防がすべてに優先する。風邪薬を朝な夕なに飲み続け、それはナント4年間にも及んだ。 西洋の風邪薬は、あくまで対症療法だが、漢方の風邪薬は飲んでいると、風邪を引きにくい体を作る。もちろんそれには、半年以上は飲まなければならない。 4年たったある朝、「あれ?今朝は咽が全然痛くない。あ〜これで、他の薬がいろいろ飲める。」と、本当にうれしかったのを覚えている。 さて、M子さん。早速漢方の風邪薬を処方した。ベースに飲むもの、ゾクゾクしたら飲むもの、体が痛くなったら飲むもの・・と細かく飲み分けてもらった。始めは半信半疑だったM子さんも、2ヶ月もたつとゾクゾクすることはなくなり、4ヶ月もすると、週末も普通に過ごせるようになって、自分が何で漢方を飲むのか忘れてしまうほどになった。 「先生、不思議ですけど、漢方のみ始めてから、便秘がすっかり良くなって、肌もきめが細かくなったって友達に言われるんです。」いつの間にか彼女の悩みは、美肌に移り、今は、美魔女目指して格闘中である。 ![]()
by meguro-kanpo
| 2013-11-16 15:44
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